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エスト! エスト!! エスト!!! ディ・モンテフィアスコーネ()は、イタリアワインの銘柄の一つ。単に「エスト! エスト!! エスト!!!」とも呼ばれる。 イタリア中部、ボルセーナ湖にほど近いモンテフィアスコーネ(ラツィオ州ヴィテルボ県)を中心とする地域で生産される白ワイン(ブレンドワイン)である。原産地統制呼称(DOC)の認定を受けており、限定された畑で栽培された特定の品種の白ブドウ(トレッビアーノと)をベースに作られたもののみがこの銘柄を名乗ることを認められている〔 P. Saunders ''Wine Label Language'' pg 158-159 Firefly Books 2004 ISBN 155297720X〕。このワインの珍しい名称(「エスト」はラテン語で「ある」を意味する)は、最高のワインを探し求めた中世の聖職者の伝説に由来するとされる。 ==名称の由来== 「エスト! エスト!! エスト!!! ディ・モンテフィアスコーネ」という珍しい名称についての物語は、幾世紀もの間にわたって広く伝えられてきた〔V. Hazan ''Italian Wine'' pg 202-203 Random House Publishing, 1982 ISBN 0394502663 〕。たとえば以下のような物語である。 :12世紀、あるドイツ人司教が、教皇に会うため聖座バチカンへ旅行した。この司教は部下の聖職者の一人を自分より先に行かせ、旅の経路に沿った村々で最高のワインを探索させた。モンテフィアスコーネの宿屋において、聖職者はこの地のワインに大いに感銘を受け、後から来る司教が素通りしないよう宿屋の入口に「エスト! エスト!! エスト!!!」と書き残した〔J. Bastianich & D. Lynch ''Vino Italiano'' pg 264, 413, Crown Publishing 2005 ISBN 1400097746〕。 この伝説は、幾世紀もの年月を経るうちに細部が変化し、いくつかのバリエーションがある。 が『』で記した詳細な解説によれば、出来事の起きた時期は1110年の終わり頃から1111年の始め頃までの間で、ドイツ人のヨハンネス・フッガー司教が神聖ローマ皇帝ハインリヒ5世の戴冠式のためにローマへ旅行した際の出来事となっている〔 T. Stevenson ''"The Sotheby's Wine Encyclopedia"'' pg286 Dorling Kindersley 2005 ISBN 0756613248 〕。 :フッガー司教は彼の従者を先行させ、現地のワインの味見をしてどれが「良いワインである」(ラテン語で''Vinum est bonum'')のか報告するよう指示した。従者は良いワインの印として入口にチョークで「エスト」(''Est'')と書いて報告したが、大いに感銘を受けたモンテフィアスコーネのワインについては、彼の記述を強調して「エスト! エスト!! エスト!!!」と繰り返した。フッガー司教もこのワインに感銘を受け、旅行を取りやめにしてモンテフィアスコーネに留まり、そこで一生を終えた。モンテフィアスコーネの教会には司教の墓がある〔〔 The New York Times ''"Curious Legend Surrounds Naming Italian Wine "'' Bangor Daily News, April 15th, 1980〕。 このほかのバリエーションとしては、この事件が10世紀に起きたことであるとか〔、フラマン人の主教が関わっていたとか〔 M. Ewing-Mulligan & E. McCarthy ''Italian Wines for Dummies'' pg 197-198 Hungry Minds 2001 ISBN 0764553550 〕といったものがある。いずれにせよ、カトリックの司教がローマへの旅路において使いの者を先行させて最高のワインを探させ、モンテフィアスコーネの宿屋で出されたワインに大いに感銘を受けた使いの者が興奮のあまり入口に「エスト! エスト!! エスト!!!」(Est! Est!! Est!!!)と書き残した、という筋書きが含まれる〔。 この物語についてはのをはじめ多くのワイン専門家が考察を行っている〔。史実としては疑わしい話であるが、観光客を呼び込むことに寄与しており、またそのことでこのワインの評判を損ねもしている〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エスト! エスト!! エスト!!! ディ・モンテフィアスコーネ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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